この記事の内容
原本を傷めずに取り込む
アルバムから安全に外せる写真は、柔らかい布でスキャナー面のほこりを取り、300〜600dpiを目安にカラーで取り込みます。密着した写真を無理にはがさず、アルバムページごと撮影します。
写真館で撮影した写真や卒業アルバムの写真には、複製や上映の条件が定められている場合があります。式場で上映したり制作者に渡したりする前に、購入時の案内や撮影元へ確認してください。
スマホで反射とゆがみを減らす
昼間の明るい場所で、直射日光と天井照明の映り込みを避けます。写真を平らに置き、スマホと写真を平行に保ち、ズームせず少し余白を含めて撮ります。手や端末の影が入る場合は、写真の左右から均等に光が当たる位置へ移動します。
自動スキャン機能を使ったあとも、四隅が切れていないか、顔が横に伸びていないかを元写真と見比べます。
補正は傾きから順に行う
最初に回転と台形のゆがみ、次に不要な台紙の余白、明るさ、色かぶり、小さなほこりや傷の順で直します。白黒写真を勝手にカラー化したり、顔のパーツを描き直したりする必要はありません。
補正前と補正後は別ファイルで保存し、100%表示と、動画内で実際に使う大きさの両方で見比べます。拡大画面だけで直すと、全体では不自然な肌や輪郭になりやすくなります。
低画質写真は大きく引き延ばさない
元データが小さい場合は、画面いっぱいに拡大せず、余白に年代や短いコメントを添えます。二枚を並べる、額縁風に配置するなど、表示サイズを抑える方法が使えます。
集合写真の一人だけを極端に切り抜くと粗さが目立ちます。全体を見せたあと、必要なら少しだけ拡大します。
制作者へ渡すファイルを整理する
「01_新郎_幼少_家族_補正済」のように上映順、人物、年代、補正の有無をファイル名に入れます。補正済みだけでなく元データも別フォルダに残し、制作者にはどちらを優先するか伝えます。
編集を相談するときは、傷・色あせ・傾きのどこまで基本料金に含むか、AIで元写真にない顔の細部を作り足す処理を行うか、納品後に写真データをいつ削除するかを確認します。
仕上げるまでの手順
原本を保護して取り込み、傾きから順に補正して上映サイズで確認します。
- 写真を安全に外せるか確認し、無理にはがさない。
- スキャナーまたは反射を避けたスマホ撮影で元データを作る。
- 元データを複製し、傾き・切り抜き・明るさ・色・傷の順に補正する。
- 低画質写真は小さめの表示で会場画面を試す。
- 元データと補正済みを分け、上映順の名前を付けて渡す。
よくある失敗と直し方
古い写真は、原本を傷める作業と強すぎる補正を避けます。
- アルバムに密着した写真を無理にはがす。原本が裂けたり表面が剥離したりする。修正するときは、ページごと撮影し、必要なら専門のデータ化を相談する。
- 顔を鮮明にする補正を最大までかける。元にない輪郭や目、肌の質感が作られ、本人らしさが変わる。元写真と並べ、傾き・明るさ・色を中心に自然な範囲で直す。
- 小さな画像を画面いっぱいへ拡大する。会場で粗さとノイズが目立つ。代わりに、余白や二枚配置を使い、表示サイズを抑える。
完成前のチェックリスト
- 原本を傷めない取り込み方法を選んだ
- 反射・影・台形ゆがみを確認した
- 元データを上書きしていない
- 顔を推測して作り足すような強い加工を避けた
- 低画質写真を実際の上映サイズで確認した
- 元データと補正済みを分けて保管した
よくある質問
Q. 300dpiと600dpiのどちらがよいですか?
写真の大きさと、どこまで拡大するかで変わります。迷う場合は600dpiで保存し、編集用に軽いコピーを作ると元情報を残せます。
Q. 写真館で撮った写真を使えますか?
購入したプリントでも、複製や上映・制作者への共有に条件がある場合があります。台紙や契約書を確認し、不明なら撮影元に問い合わせます。
Q. AIで高画質化してもよいですか?
拡大補助に使う場合も、元にない顔や文字を作る処理には注意が必要です。元写真と比較し、記録として不自然な変化があれば使いません。