この記事の内容
3分に収める5段構成
祝福と自己紹介は100字以内にします。次に、いつ知り合い、どのような関係かを一〜二文で説明します。中心となるエピソードへ全体の半分を使い、人柄を一言でまとめます。最後に結婚相手について、『お二人が自然に支え合っているのを感じました』など、実際に会って感じた範囲の言葉を添え、祝福で結びます。
『ただいまご紹介にあずかりました』などの定型句は、司会者が名前を紹介した場合だけ使います。肩書や敬称は当日の席次表で確認し、自分の名前をはっきり述べます。
完成例文
健太さん、美咲さん、ご結婚おめでとうございます。ご両家、ご親族の皆さまにも、心よりお祝い申し上げます。私は新郎・健太さんの大学時代の友人、佐藤と申します。健太さんとは同じゼミで知り合い、卒業後も月に一度は食事をする仲です。
大学三年の文化祭で、私たちは展示の責任者を務めました。準備前日に機材が届かず、全員が諦めかけたとき、健太さんは誰も責めず、使える物を一つずつ確認し、代わりの展示方法を考えてくれました。夜遅くまで残ったのに、最後には『みんなで考えたから前より面白くなった』と言ったのを覚えています。困ったときほど周りを落ち着かせ、人の力を引き出せるのが健太さんです。
美咲さんとお会いしたとき、健太さんがいつも以上に自然に笑っているのを見て、二人が安心できる相手同士なのだと感じました。これから予定外のことが起きても、二人なら相談しながら、最初の計画より面白い毎日にできると思います。お二人の末永い幸せを心より願い、私のお祝いの言葉といたします。本日は本当におめでとうございます。
原稿を作る前の4行メモ
『友人を一言で表すと』『それが表れた場面』『その行動で誰がどう助かったか』『その人柄が、二人のこれからにどうつながるか』を一行ずつ書きます。この四つがつながれば、出来事の説明だけで終わりません。
笑いを入れる場合も、本人が最後に良く見える話を選びます。失敗を暴露して会場を笑わせ、最後だけ褒める構成は避けます。
書き上げるまでの手順
人柄が見える一場面を選び、五段構成で3分以内に収めます。
- 新郎新婦に持ち時間、呼び方、触れてほしくない話題を確認する。
- 友人の人柄を一語で決め、それが表れた場面を一つ選ぶ。
- 5段構成で800〜1,000字にする。
- 声に出して3分を超えたら、前置きと背景説明から削る。
- 固有名詞と敬称を新郎新婦に最終確認する。
よくある失敗と直し方
三分に収めるときは、エピソードではなく前置きから削ります。
- 幼少期から現在までの思い出を年代順に紹介する。経歴紹介になり、人柄を象徴する場面が残らない。修正するときは、人柄が最も分かる一場面に時間を使う。
- 会場を盛り上げるため、本人の失敗を大げさに話す。本人、相手、親族の誰が不快になるか予測できない。笑いは自分の失敗や二人の微笑ましい行動に寄せ、本人の尊厳を守る。
- 結婚相手をほとんど知らないのに性格を断言する。根拠のない褒め言葉に聞こえる。代わりに、会ったときに実際に見た様子か、新郎新婦の関係の変化を述べる。
完成前のチェックリスト
- 3分、800〜1,000字を目安に収まる
- 自分と新郎新婦の関係が一文で分かる
- エピソードが一つに絞れている
- 出来事から人柄へ話がつながる
- 結婚相手を憶測で評価していない
- 最後が二人への祝福で終わる
よくある質問
Q. 原稿を見ながら読んでもよいですか?
問題ありません。暗記よりも、顔を上げる箇所を二〜三か所決めたほうが落ち着いて伝えられます。
Q. 自己紹介で勤務先を言う必要はありますか?
職場の同僚として出席する場合以外は必須ではありません。新郎新婦との関係が分かる情報を優先します。
Q. 二人の名前は何度呼べばよいですか?
冒頭と結び、必要ならエピソードの中で一度程度で十分です。毎段落で呼ぶと不自然になります。